前回のコラムでは、メンタル的な要因が姿勢に影響を及ぼすことを説明させていただきました。
まだお読みでない方はこちらから → mentaltraining-vipro.com/column/mentaltraining-0003/ 「メンタルと姿勢」
気分が落ち込んでいる時や不安な時などのネガティブな感情がある時は、姿勢が悪くなりやすい傾向にあり、気分が良い時や自信がある時などのポジティブな感情がある時は姿勢が良くなるという傾向にあります。
姿勢が悪くなってしまっている原因にメンタル的な要素がある場合には、これらを改善していくことで姿勢に変化が出てきます。
メンタル的な要素を改善していくための2つのプロセス
◎「メンタルリセット」ーネガティブな感情を扱うー
ネガティブな感情が姿勢が悪くすると言われても、そもそも好き好んでネガティブになっているわけでもないし、できればそんな感情は消してなくしたいものかと思います。
しかしここで大切なのは、ネガティブな感情をなかったものするのではなく、しっかりと扱ってあげることです。
ネガティブな感情を否定しないということが大切で、抑制されたネガティブな感情はいずれ心身にダメージを与えることになってしまいます。
仮に一時的に忘れることができても、また同じような経験をした時に過去の経験と共にさらにネガティブな感情が強化されてしまいます。
ネガティブな感情もポジティブな感情もどれも全部正解です。自分が感じた感情を大切にしていきましょう。
では、ネガティブな感情を扱うとはどういうことかというと、
「どうしてその感情を抱いたのか?」を考えてあげることです。
「どうして怒ったのだろうか?」「どうして嫌な思いになったのだろうか?」「どうして不安になったのだろうか?」
ネガティブな感情と向き合うことはそれはそれで体力が必要なことですが、そこには必ず気づきがあります。
次に同じような場面いなった時に、その気づきが糧となり、ネガティブになりにくくなります。
◎自分の感情を認めてあげること。
そして、
◎感情を扱ってあげること。
これで「メンタルリセット」ができます。
◎「メンタルトレーニング」ー自信をつけていくー
「自信」がある人は姿勢がいい。とまでは決めつけられないかもしれませんが、姿勢が良ければ、「自信」がありそうには見えると思います。
「自信」がある得意な分野の時は姿勢が良くなり、「自信」のない苦手な分野の時には姿勢が悪くなる。
そのような場面は容易に想像ができると思います。
ではその「自信」というのはどういうことなのでしょうか?
自信とは「自分の能力・価値や自分の言行の正しさなどを自ら信じること。またその気持ち。」
広辞苑
「今、自分がやらなければならない事態は、何とかうまくやれそうだと思える感じのこと」
マートン(アメリカ・スポーツ心理学者)
「感じ」や「その気持ち」などの表現から、【自信】というのはその人自身の思い込みであり、不確かなものです。
それ故、自分でコントロールできるものとも言えます。
そして【自信】には2種類のものがあります。
それは『根拠のある自信』。
もう一つは『根拠のない自信』です。
そして獲得してほしい自信は、
『根拠のない自信』です。
どうしてかというと、「根拠のある自信」は能力や成果による自信になるので、他者からの評価や他者との比較が指標になります。
なので他の人と比べれば、上には上がいますし、その成果がなくなってしまっては自信もなくなってしまうからです。
一方、『根拠のない自信』は比較対象はなく、自分自身がやっていることへの自信やその価値や意味を信じていることから起こるものです。
この『根拠のない自信』を持っていると簡単には揺るがなくなります。
【自信】と言うものが不確かなもので、思い込みであることからも根拠は必要ないということになります。
スポーツ選手で言うと、自信は結果を重ねてつけていくというよりも、『結果を出すためにあらかじめつけておくもの』と言われています。
根拠のない自信のつけ方
ではその「根拠のない自信」をどのようにつけていけば良いのか?
自信の大きさは、セルフイメージの大きさと同じだと言われています。(自信の大きさ=セルフイメージの大きさ)
セルフイメージとは、「自分が自分自身に抱いているイメージ(自己認識)」のことです。
セルフイメージを作り出すもののひとつに「セルフトーク」と言うものがあります。
これは自分が自分に話しかける言葉。
つまり、心の中の独り言です。
セルフトークは1日に6万から7万回もしていると言われています。
自分が心の中で発している言葉が「感情」「思考」「行動」に影響を与え、最終的には自分自身のイメージを形成しているのです。
しかしそのセルフトークの80%はネガティブなものだというデータもあります。
セルフトークをネガティブなものからポジティブなものへと切り替えてみる意識をすると、少しずつ自分への自信が高まってくるでしょう。
そして、その自信が姿勢へと影響してくるはずです。
「自分なんてダメだ」「ミスしたなんて最悪だ」「次も失敗したらどうしよう……」
なんて言うセルフトークを
「練習試合で弱点を見つけられて良かった!」「ここを工夫すれば次はバッチリだ!」「あと少しできっとうまくできる!」
のように言い換えてみてください。
これはあくまでもトレーニングです。慣れや経験が大切です。
「あぁまたネガティブなことを考えてしまった」なんて落ち込まずに、何回も何回も切り替えてチャレンジしてみましょう!
まとめ
姿勢良くするために、良い姿勢を意識するだけではなく、メンタルを意識することも大切です。
ネガティブな感情をなかったことにするのではなく、ネガティブな感情を扱ってあげる。
そして根拠のない自信をつけるために、セルフトークをネガティブなものからポジティブなものへ意識していく。
その結果、姿勢が良くなって、心も体も良くなっていく。理想なことかもしれませんが、とても大切なことだと思います。
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