検索
Close this search box.

「脳」と「メンタル」の関係。〜「脳」のコントロールでレベルを上げるヒント

メンタルトレーナーの宇井野です。

「脳の特性」

今回は「脳の特性」からメンタルについて考えてみようと思います。

「脳の特性」からというとなんだか難しそうな印象を持ってしまいがちですが、

ぜひ自らのアスリートとしてのレベルを上げるヒントになると思ってみて頂けたら幸いです。

早速ですが、とあるトレーナーが

「よいアスリートになるためには研究者であること」と言いました。

自らが様々なことを考え、「練習前にはこうすればもっとうまくなるんじゃなかろうか?」という仮説を立てて練習の場でその仮説を実験して出た結果を検証する。

「なぜこうなったのか?」

では「次はこのようにやってみてはどうか?」と課題を見つけその課題に対しての仮説を立てる。

こんな繰り返しを楽しめる研究者のようなアスリートになると自ずとレベルも上がっていくのではないか、と。

自分自身で上手くいく方法を考え実際に試すことの繰り返しは決して嫌なことではないと思います。

ただ、言葉で言うのは簡単でも実際に行動に移したり集中して物事に取り組むのはそう簡単なことではないですよね。

そこで集中力を高めるキーワードを脳科学の観点から

お伝えしようと思います。

『集中力を高めるキーワード』

①他のことはやらない

人の脳は新しいものが好きです。

何かに取り組んでいても他のものが目に入ったら自動的に脳は新しいものに焦点を合わせるようにできています。

それを利用しテレビは視聴率を獲得するために色々な仕掛けをしてあります。

②余計なことはしない

脳は新しい刺激に敏感です。

マンガが目に入ったりした瞬間に読みたくなるのもそのせいです。

まずは机の上に何も置かないことからはじめてみてください。

③余計な音をいれない

部屋から漏れる話し声、食器の音などは意味のある音なので脳への刺激を与えてしまい気が散ります。

ノイズなどの意味のない音でかき消してあげることが大事になります。

例えば雨の音や波の音などでもよいと思います。

④仕事や練習を時間で区切る

これはそのままの通りです。

時間で区切ることで頭の切り替えにもなり次への行動がスムーズに行うことがしやすくなります。

⑤ステップによって区切る

長期の目標を短期の目標へ細分化することなどが

あげられます。

自分の中のステップを設定することで達成感を

味わいながら進むのが目的です。

⑥静的筋力を鍛える

瞑想などもこれにあたります。

イメージ的には体力面から集中力を高めるといったところでしょうか。

⑦作業興奮を利用する

感情は行動からとよくいわれます。

脳科学の研究によると15分間特定の作業を続けると脳内の側坐核というモチベーションを司る部分が興奮をはじめることがわかっています。

なんでもいいのでまずは15分だけ続けてみるのもいいかもしれません。

⑧前日に準備する

物事の取り掛かりが遅くなる原因の80%は準備不足だといわれています。

逆に言えば準備を完璧にすれば後回しの癖を80%回避できるということでもあります。

⑨自分習慣の儀式

人間は習慣の生き物です。

集中して作業する前に自分の儀式を決めておくことで自然と集中することができます。

例えば効率が上がる場所を見つけることも集中力を上げることに繋がります。

場所だけでなくトレーニングは1年がいいのか3ヶ月がいいのか少しずつがいいのか、まとめて全部がいいのか、

全て人によって異なりますので是非自分自身を実験台にして様々なことを試してみてください。

さらに過去の成功体験を分析して集中しやすい条件を書き出してみることでより一層自らのことがわかってきます。

「視覚と脳の関係」

みなさんの脳が受け取る情報の8割以上は視覚情報からだといわれています。

目の機能と脳の機能は密接に関係しているということが言えると思います。

たとえば「昨日の朝ごはんは何をたべましたか?」

と聞かれると無意識に上を向いて考える方がいると思います。

これは思考が視線に影響する典型的なパターンです。

逆に言えばこれを利用できるということでもあります。

『一点集中トレーニング』というトレーニングがあります。

これは、集中したいことの前に一点集中を心がけるだけで簡単に集中状態に入りやすくなるというものです。

普段からこのような訓練を練習に取り入れているアスリートの方も多くいらっしゃいます。

本番になり急に焦ったので聞いたことのあった一点集中をやったとしても全く効果が期待できませんのでご了承ください。

体を鍛えるトレーニングと同じでこのようなメンタルトレーニングも日頃から積み重ねが必要となります。

また、ストレスを感じたのであればまず目を閉じるというのも一つの方法です。

軽く瞑想するだけでもいいと思います。

とにかく視覚からの情報を意図的に遮断することで落ち着きを取り戻すことも多々あります。

最後に。

誰しもが経験してると思いますが過去にうまくできてたことが使わないうちにいつのまにかできなくなってしまうことがあると思います。

これは脳が不必要な記憶を消去することによって記憶のスペースを確保しようとする現象なので自然なことです。

大事だと思うことは是非書いたり話したりして記憶を留めておくことをおすすめいたします。

ここまで脳科学の観点からお話をしてきました。

体力や技術的に成長したものを本番で発揮するためにもメンタルについて学ぶのは必須だと思っています。

視野を広く持ち様々な方向から自分を見つめてみましょう。

https://mentaltraining-vipro.com



コラム